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インタビュー│
乳児の保育に憧れて幼稚園教諭から転職

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A先生 小学館アカデミー歴
2年目
INTERVIEW
一人ひとりの成長に
関わりたくて幼稚園教諭から転職しました

幼稚園教諭として働く中で、行事の準備や日々の業務に追われ、子どもと向き合う時間が足りない場面に直面することも多いのではないでしょうか。 今回インタビューしたA先生は、幼稚園教諭として約10年のキャリアを積んだ後、保育士への転身を選びました。 そのきっかけは、教育という「教える」立場よりも、一人ひとりの子どもの「日々の生活を支える」立場で成長に関わりたいという、純粋で前向きな挑戦心でした。 言葉になる前の細かなサインを汲み取り、日常の中にある小さな成長に立ち会えることに、今は確かなやりがいを感じているA先生。幼稚園教諭時代とは異なる視点で見えてきた、保育士という仕事の醍醐味について詳しく伺いました。

転職のきっかけは「教える」から「生活を支える」立場への憧れ

●インタビュアー
幼稚園教諭から保育士へ転身された経緯について教えてください。

●A先生
幼稚園で勤務していた頃は、どうしても教育的な立場で“何かを教える”機会が多かったんです。幼稚園では子どもたちとカリキュラムに沿って活動することが中心になるのですが、仕事の年数を重ねる中で「子どもたちの本当の成長って、日々の何気ない生活や遊びの中にこそあるのではないかな?」と感じるようになり、教える立場ではなく、日々の生活を支える立場になりたいと思い保育士への転身を決めました。

●インタビュアー
前職で「日々の生活をささえる存在になろう」と思ったきっかけは、何かあったのでしょうか?

●A先生
運動会や音楽会などの行事が続き、練習のために子どもたちが自由に遊べる時間がほとんどなくなってしまった時期がありました。 私自身も「成功させないといけない」という焦りから、子どもたちに厳しく接してしまったこともあって…でも、ある日思い切って練習を一切やめて『今日は、子どもたちと一日思いきり遊ぶ!」と決めたんです。 その日は、朝からキラキラした笑顔で駆け回る皆の姿は一生忘れません。 帰りの会で練習が苦手だった子が「先生、今日はいっぱい遊んでくれてありがとう」って言ってくれたんです。 その言葉にお母さんの前でボロボロ泣いてしまいました。成長とは、行事を達成することだけじゃなく、何気ない瞬間に心が動くことこそが一番大切なのだと肌で感じた瞬間で、心の成長に寄り添う保育がしたくなり、保育士を目指しました。

幼稚園教諭が保育士として乳児に目を向けるようになった理由

●インタビュアー
約10年間幼稚園で勤務された先生にとって、保育園での職場環境に戸惑いや働く中での難しさはありませんでしたか?

●A先生
一番苦労したのは子どもたち一人ひとりの「リズム」を把握することでした。
幼稚園では、個々に差はあっても「学年」という一定の枠組みがあり、決まったカリキュラムに沿って集団で生活をするのが基本です。 でも保育園の中でも特に乳児さんは、月齢による個人差が大きいです。 4月生まれと3月生まれでは、同じクラスでも1年近く成長の差がありますよね。 昨日までおむつだった子がトイレに行けるようになったりと日々変化があります。 最初は「全体」を一つの流れで捉えようとしてしまい、「一人ひとりに合わせたケアを、私は本当にやりきれるのかな」と不安を感じることもありました。 それに乳児さんは、言葉だけでコミュニケーションを取ることが難しいです。 お友達と遊びたいけど、嫌なことを言葉にできず手が出てしまうので、安全面での配慮という部分も踏まえて、一人ひとりの表情や行動をしっかりと把握して、気持ちを汲み取り代弁していく必要があります。 ですが「みんな違って、それでいい」と思えるようになり、現場で子どもたちと関わる日々はとても新鮮です。

●インタビュアー
不安を越えて、保育士としてのやりがいを実感されたのはどのような瞬間ですか?

●A先生
乳児さんは、言葉だけではコミュニケーションが取れないことがあります。言葉が十分でない時期だからこそ、日々の関わりの中で「少しずつ心が通い合っていく」瞬間が増えていったのは保育士になって良かったと思える瞬間ですね! そこにやりがいや喜びを感じられることが多いなと実感しています。

●インタビュアー
素敵ですね!特にどのような瞬間にやりがいや喜びを感じますか?

●A先生
たとえば、初めて名前を呼んでくれた時やずっとジャンプしたくて膝の屈伸しかできなかった子が、両足でジャンプできた時などに出会う瞬間があります。 こうした瞬間に立ち会うたびに、日常の何気ない場面にこそ豊かな成長が溢れていてその一つひとつを近くで見届けられる幸せがある仕事です。 子どもたちと向き合う密度が増したことで、成長過程で生まれる喜怒哀楽に触れる時間を過ごしていると改めて感じますね。人間としての基礎を形作る「生活の中の保育」に、私は強く惹かれていたのだと実感しています。

10年のキャリアが、保育士としての活動を支えている

●インタビュアー
保育士としての現場で幼稚園教諭の経験が活きていると感じる場面はありますか?

●A先生
一斉保育で日々を過ごしてきた経験があるため、集団全体の流れを見ながら活動を進められる点は強みになっていると感じています。 たとえば、子どもたちが安心して活動に参加できるように、先を見通して環境を整えたり、クラス全体の雰囲気を作ったりする場面では、培ってきたスキルが役立っていると実感しています。 個別性を大切にする保育園の現場でも「全体を俯瞰して整える」視点があることで、子どもたちが安心・安全に過ごせる土台が作られるのだと感じています

●インタビュアー
保育園で働くようになってから、お子さんへの向き合い方に変化はありましたか?

●A先生
とても変わったと思います!以前は、“ここまでにコレが、できるようにならないとダメ”っていう意識が自分の中でも強くて。“寄り添う”というより、“導いていく”という姿勢が中心だったように思います。
でも今は、保育士として一人ひとりの発達や気持ちに寄り添いながら、成長を見守る意識に変わってきました。それに以前よりも勤務中に自然と笑顔になる瞬間が増えましたね。 先生が穏やかな気持ちで接することで生まれる「心の余白」は、お子さんたちの安心にも直結しています。日々の何気ないやり取りの中に、そんな確かな手応えを感じています。

自身の保育観と重なる、理念への確信を感じて

●インタビュアー
数ある園の中で、今の職場を選んだ決め手はどのような点でしたか?

●A先生
“あったかい心を持つ子どもに育てる”という保育理念に惹かれました。 子どもたちと関わっていく中で、“できることが増えていく”こと以上に、人を思いやる気持ちだったり、安心して日々を過ごせる心が備わっていくことが一番大事だなと思います。 そしてこの理念を大切にしている方が働いている環境はきっとあったかい人たちに違いない、という確信もありました。私自身が大切にしたい保育観と掲げる理念が重なったことが、現在の職場を決めた要因ですね。

●インタビュアー
その理念を体現するために、日々の保育で意識されていることはありますか?

●A先生
とにかく「笑顔」を絶やさないことを大切にしています。「先生=(イコール)笑顔で笑ってる存在」として、常にあったかく笑っている先生でありたいです。 もちろん、伝えないといけないことは、安全のためにしっかりと伝えます。でもそれ以外のときは、笑顔で楽しく、あったかい雰囲気で過ごすっていうメリハリを心がけています

今が保育者として一番楽しい

●インタビュアー
幼稚園で10年間勤務したキャリアを経て転職された今、率直にどのようなお気持ちですか?

●A先生
私はもともと関西で働いていましたので、保育士への転身と同時に上京するという環境の変化に正直なところ不安も感じていました。ですが、11年目のキャリアを迎えた今が一番楽しいです。 日々の生活の中にある小さな喜びだったり、成長に毎日触れたりしていく中で、自分自身もまだまだ学ぶことが多く、新鮮な気づきを得る毎日を過ごしています。 保育士に転職して「日常に寄り添う保育」の中で、今まで気がつくことがなかった多くのやりがいや楽しさと出会うことができました

●インタビュアー
素敵なお話ですね!先生の生き生きとした姿は、周囲の方々にも伝わっているそうですね。

●A先生
はい!実は幼稚園や保育園で働いている友人たちにも、今の職場を勧めているほどです。 関西から東京へ出てきて働き始めた私を見て、友人たちからは「以前よりも笑顔が増えて、毎日がキラキラしているね」と言ってもらえるようになりました。 自分自身が充足感を持って働いていることが、表情や雰囲気を通して周りにも伝わっているのだと思うと、とても嬉しいです。

その漠然とした不安は子どもたちを思うからこそ生まれるもの

●インタビュアー
最後に転職を迷いながら漠然とした不安を抱えている先生方へ、メッセージをお願いします。

A先生のイメージ
A先生

もし転職する前の私のように漠然とした不安を持ちながら悩んでる先生がいるのであれば、その気持ちは子どもを大切に思ってるからこそ生まれている気持ちだと思います。 その気持ちをご自身の中で大切にして、一歩を踏み出していただけたら嬉しいなと思います。 今の環境になってからは、子どもたちのためにトライしたいことのアイディアがいっぱいあって時間が足りないくらいです!このような発想も今の職場環境でなければ、生まれてこなかったはずです。 ご自身の中に芽生えたその大切な気持ちを信じて、ぜひ新しい一歩を踏み出していただきたいと考えています。私の経験が、その可能性を信じるきっかけになれば幸いです。

SUMMARY
幼稚園から転身!
心に余白が生まれ「11年目の今が一番楽しい」

幼稚園教諭として10年のキャリアを積んだ後、「教える」立場から日々の「生活を支える」保育士へと転身したA先生。行事の準備に追われていた前職とは異なり、子ども一人ひとりの日々の小さな成長や心の動きに寄り添える現在の環境に大きなやりがいを感じていらっしゃいました。乳児保育ならではの難しさに戸惑いながらも、幼稚園での全体を俯瞰する経験を活かして活躍中。心に余白が生まれ、「11年目の今が一番楽しい」と語る笑顔が印象的です。保育のあり方に悩む先生方へ、ご自身の気持ちを大切に一歩踏み出してほしいというあったかいエールを送ってくれました。